こんにちは!カロンです!
今日は人工呼吸器の構成と保守について復習していきます!
突然ですが…ここで第一問!
人工呼吸器の呼気弁には、ダイアフラム方式とシュレーダー方式がある。
〇か×か?
この記事を読んで頂けると、上の問題の答えとともに以下のことが分かるようになります!
- 人工呼吸器で患者が呼吸できる仕組み
- 呼気弁の方式の種類
それでは今日も、カロンさんと一緒に勉強していきましょう♪
人工呼吸器本体の役割
人工呼吸器は2つの配管から供給された医療ガスを設定した酸素濃度に調整し、患者へ吸気として供給しています。また患者へ送る吸気の量や流速、呼気のタイミングや吸気時間の制御などを行っています。人工呼吸器はどうやって患者の呼吸を行っているのか、ゆるーく勉強していきます!
人工呼吸器で患者が呼吸できる仕組み
人工呼吸器の内部構造
一般的な人工呼吸器の構造について解説します。
人工呼吸器の中身はざっくりとこの様になっています。
壁配管から供給される酸素と圧縮空気を酸素濃度調節部で、設定した酸素濃度になるように調節します。
その後、圧・流量制御ユニットを通って、吸気弁をとおり、患者へ吸気として供給されます。
トランスデューサーとは「変換器」のことで、「流量トランスデューサー」とは患者へ送られるガスの流れを電気的信号に変換する装置のことです。
このようにいろいろなセンサーや制御装置によって、患者の呼吸を安全に制御しています。
人工呼吸器の呼吸の仕組み
人工呼吸器で呼吸を行う仕組みについてみていきます!
吸気の仕組み
- 通常、呼吸が行われていない期間は、人工呼吸器によって設定した酸素濃度になった医療ガスは吸気弁を通り、患者回路を介したのち、呼気弁を通って排気されます。これを定常流といいます。
- 患者の吸気を感知(トリガー)または、設定した吸気のタイミングになると、人工呼吸器は呼気弁を閉じ、設定した量(または圧)のガスが患者へ送られます。
- 最近の人工呼吸器では、吸気弁に電磁弁が用いられ、より細かな制御によって多彩な送気を行うことができます。
呼気の仕組み
- 呼気の開始は、設定した吸気時間の終了または患者の吸気流速(吸うスピード)の低下によってはじまります。
- 吸気弁を閉じ、患者への医療ガスの送気を制限し、呼気弁を開放することで、患者は息を吐くことができます。また吸気弁を閉じることで、患者の呼気が人工呼吸器内部に戻り、再呼吸されることを防ぎます。
- ここで重要なのは、呼気時は患者の肺や胸郭の弾性(もとの状態に戻ろうとする力)によって、息が吐かれるということです。
- 吸気は人工呼吸器の送気によって、強制的に吸わせることが出来ましたが、人工呼吸器に、患者の肺に入ったガスを吸い取る・吐き出させる機能はないため、グラフィックモニターや患者の胸郭の動きを見て、患者の呼気がしっかりと吐けているか観察することが重要です。
- また呼気弁のはたらきとして、PEEP弁としてのはたらきがあります。
- PEEPとは、呼気の際に完全に肺を虚脱させることを防ぐ目的で設定するもので、完全に息を吐きださせないように、呼気弁を半閉鎖状態にすることで、呼気時でも気道に陽圧が掛かり続けるようにしています。
呼気弁の方式
一般的な呼気弁の方式について説明します。
呼気弁の方式には、
- 「ダイアフラム方式」・・・ダイアフラムという膜が動くことによって気流を制御する方式
と
- 「バルーン方式」・・・人工呼吸器本体から呼気弁用のガスでバルーンを膨張・収縮させることで、気流を制御する方式
が一般的に用いられています。
答え合わせ
もうお分かりですね?
人工呼吸器の呼気弁には、ダイアフラム方式とシュレーダー方式がある。〇か×か?
は×です!
呼気弁は「ダイアフラム方式」または「バルーン方式」が採用されていることが一般的です。
ちなみにシュレーダー方式は酸素配管などのホースアセンブリの安全機構のひとつです。
長くなりましたが、今日もお付き合いいただきありがとうございました!
それでは、お疲れさまでした~!
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